美味酔う会(月刊ビミー 12月号) ・・・2012.11.10

月刊ビミー12月号 vol.323 (2012年11月10日発行)

【企画旅行】

“ワインの味の8割は原料のブドウで決まる。高品質のブドウこそが、ワインづくりの礎”

先日、友人達と長野県へ旅行をした。フルーツ三昧したいという要望があったので、今回はワイナリーツアーとなった。

まずは塩尻市の桔梗ヶ原へ。この辺は見渡す限りのブドウ畑が広がり、ワイナリーが8社も集中している。

最初に訪れたのは、井筒ワイナリー。ここでは、試飲が常時30種類くらい無料で出来る。
まず驚いたのが、ブドウ100%ストレートジュースがとても美味しい。ワインに使う果汁そのままなので、甘さが目立つが濃厚でとても美味い。ワインは全体的にフルーティで優しい口当たりを持つワインが多かった。気になったのは、アイスワイン。収穫したブドウをすぐに氷結後、圧搾。濃密で甘い、まるでデザートのようなワインだ。バニラアイスにかけて食べたい気分になった。ブドウの品種違い・赤・白など、何十種類も飲み比べができるので、とても勉強になる。ここでは地下貯蔵庫がいつでも見学ができて、長期貯蔵熟成中のオーク樽や瓶詰め後さらに熟成中のワインが見ることができる。

次に訪れたのが、五一ワイン(林ワイナリー)。井筒ワイナリーから右斜め前、歩いて数秒にある。ここで気になったのは、貴腐ワイン。貴腐ワインはブドウに貴腐菌が付いて表皮を溶かし、水分を蒸発させ、干しブドウのような状態となり、糖分が40%以上になった時点で収穫し、さらに良果のみピンセットで一粒ずつ厳選した貴腐ブドウを搾汁して、発酵させた後、樽にて貯蔵、熟成させた濃密な甘さと独特の香りが特徴のワインだ。滅多にお目にかかれないものなので、さすがに値段は高かったが、友人は一年に一回の自分へのご褒美として購入。私はその開封時に狙いを定めた(笑)。

五一ワインから車で5分くらい、信濃ワインへ。ここでは、無濾過の果肉入りにごりワインが美味しかった。製造工程中の風味の損失を最小限にとどめるために発酵途中の上澄みを何の手も加えずにそのままボトリングしていて、とてもみずみずしい搾りたてのにごりワインだった。

ジュースではなく、フルーツの実をそのまま食べたいと思い、土田園へ。ここでは、りんごとブドウ狩りが楽しめた。時間内は食べ放題で、もぎたては新鮮で美味しかったが、思ったほど食べられない。早めに切り上げて安曇野方面へ移動した。

北アルプスやのどかな田園風景・旧跡を楽しみながら、サラダ街道を突き進み、途中、延長600mほどの沿道に9軒の蕎麦屋が点在している、唐沢そば集落へ寄り道。水舎というお店で粗挽き蕎麦をいただいた。粗挽き蕎麦は、木曽地方等の高地で栽培された今では貴重な手刈り・天日干しの蕎麦の実を殻付きのまま石臼で超粗挽きした星(そばがらの欠片)が多く残っている蕎麦である。風味豊かで山葵とも相性が良く、とても美味しい。他にも米油で揚げた天ぷらと、ちょっぴり甘い秘伝のタレに絡めたニジマスの空揚げ、天然きのこおろしが美味かった。ここは自然の中にある建物なので、窓からの景色も良く部屋も広くて、ゆっくり寛ぐことが出来た。この居心地の良さは、まるで田舎のおばあちゃん家に遊びにきたかのような感じに似ていた。

次の寄り道は、恋人の丘サラダマーケット。ここでは地元でその日の朝収穫されたばかりの新鮮な野菜や果物を購入できる。春は山菜、秋はりんごや松茸・山茸などが並ぶ。ちょっと重いが車なのでお土産にした。

豊かな食材ときれいな水のある安曇野には、おいしいパンやスイーツのお店が点在している。それも川沿いや森の中などロケーション豊かな場所にひっそりとある。休憩がてら寄ったカフェは森小屋のようなカフェ。テラス席では、心地よい緑と体の芯までしみわたるような清々しい空気に包まれて過ごすことができた。ボォ〜と空を眺めていると時間がゆっくりすすむのが分かる。自家製ケーキと、自慢の香り高いコーヒーとの相性は抜群だ。

最終目的地の安曇野ワイナリーに到着。とても綺麗でよく整備されたワイナリーだ。本館の前にはブドウ畑が広がっていて、隣にはヨーグルト工房そしてワイン工場がある。
入って真っ先に向かったのは試飲コーナー(笑)。ここのワインはフルーティーで飲みやすいものもあれば、本格的な味わい深いワインもある。ここでビックリしたのは、りんご果汁のアイスワインだ。甘味が強いシナノスイートと、華やかで濃厚な味わいのシナノゴールドの旨みが合わさってビックリするほど美味い。初めての経験だったので衝撃的だった。
ここでは熟成中のワイン樽がずらりと並ぶワインセラーと、飲むヨーグルト工場が見学できる。安曇野の酪農家から取り寄せた新鮮な生乳を発酵させ、飲むヨーグルトが作られる。これらは作られたその日のうちに店頭に並ぶそう。ヨーグルトも濃厚で美味しかった。
併設されたカフェレストランでは、薪釜で焼き上げる本格ピッツァやパスタなどの食事メニューやワイン用ぶどう果汁を使ったソフトクリームが食べられる。もちろんオリジナルワインも手ごろな値段で飲める。
安曇野は日照時間が長いため、これによってブドウの甘味が増すという。また、昼夜の寒暖差が大きいこともブドウの味の深みや色づきの良さをもたらすという。
ワインによって飲み方もさまざま。フルーティーな香りが人気のコンコードクラレットは、温めてホットワインにしたり、オレンジジュースと割ったりして飲むのもオススメだ。

陽が暮れて疲れもあったので、浅間温泉へ。ホットプラザ浅間は、2階に休憩スペースが充実していて、疲れをとってゆっくりするにはちょうど良い。露天風呂もあり、温泉も最高だった。

夜遅く浅間温泉を出発し、家に着いたのが、翌日の午前4時。日帰りでワイナリー4軒回るなど、詰め込み過ぎたので一泊にすれば良かったなと反省。もちろん旅行プランをたてたのは私(笑)
(長岡勝美)

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